南瞑

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zoom RSS 小説らしきもの、中国版:その37

<<   作成日時 : 2008/05/09 12:13   >>

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お待たせしました。また少し溜まったんでうpします。

その37:
中国戦線では変化が起きようとしていた。北京軍区人民解放軍の遅滞戦術を排除しながら進む日米台連合国連軍とロシア軍はすでにその戦線を接触させ、西安付近で山岳地系に依拠して兵力を集中する北京軍区解放軍を捕捉しようとしていた。北京自体はすでにロシア軍制圧下にあり、すでに他国籍からなる国連軍治安部隊が進出し、かなりな程度に治安は保たれていた。
しかし、北京軍区解放軍は依然として数は減ったものの核のスイッチを握り続けており、東シナ海のように大量の対弾道ミサイル防御を配備出来る場所こそ守られてはいたが、それ以外の場所は依然無防備である事に変わりは無かった。この状況を打開するためには、是が非でも核のスイッチを北京軍区解放軍の手から離す必要があった。
核兵器による司令部破壊と言う選択肢もあったが、山岳地帯とはいえ、少なからぬ住人が住む地域に核攻撃を行う事は、少なくとも理性が支配する国家にあってはためらいが先に立つのも無理からぬ事だった。ましてや、現状で司令部の位置を特定出来ていないのであれば、なおさらの事だった。取り得る手段としては特殊部隊の潜入程度であったが、それも兵力の集結が進んでいる状態では、潜入そのものが非常に困難だった。そしてそれだけではなく、司令部を特定するためにも、敵兵力を動かす必要があったのである。

この時点で北京軍区解放軍が制御可能な核ミサイルの数は最大でも15基程度と考えられた。その大半が移動式のDF-21Aであり、固定サイロに格納されたDF-5などの長射程ミサイルはすでに全て破壊されるか、稼働状態に無いものと考えられた。しかし、短射程の戦術級ミサイルはまだ残存していると考える方が妥当であった。短射程ミサイルの多くが台湾向けに、広東軍区内に配備されていた事は僥倖だったが、北京軍区も何発かの移動式のそれを保有している事はすでに判明していた。現時点では、迎撃実績がある中長射程ミサイルよりも、短射程ミサイルの方が厄介な問題だった。ここまでの戦いで被我の陸戦能力に差がある事は明白であり、通常戦のみで彼らを追いつめる事は可能だったが、追いつめた場合、戦術核を使用する可能性が大きかった。是が非でもミサイル発射の制御機能を抑えたい理由がそこにあった。
国連軍は、一旦、前進行動を中止、補給待ちの体制(欺瞞だが)に移行した。そして、補給情報を故意に流失させたのだ。これには二つの意図があった。一つは戦線後方で暗躍する情報組織の洗い出しとその通信連絡網を分析して、司令部の所在を特定する事、もう一つは補給部隊を故意に襲撃させ、物資を敵に渡す事で、前線部隊の補給不足という虚偽の状況を作り出し、敵主力を攻撃に引きずり出す事、この二点だった。

補給情報流出後、米諜報機関はその持てる能力を最大限に発揮して、流出情報の追跡に入った。エシュロンで培われた米ELINT能力は掛け値無しに世界一だった。衛星、航空機、地上施設、前線の移動指揮車まで動員した電子情報探索は着々と成果を上げつつあった。また流出させた情報側にもデジタル化した場合、特定が容易になるような組み合わせを行頭に置く、などの細工が施され、マーカーとしての機能も持たせてあった。
この追跡の結果、以外にも情報の流れが収束したのは北京市内であった。つまり、最低でも北京市内に情報収拾機関の最上位部がいまだ存在する可能性があるという事である。しかし、驚くべき事は、その位置が特定されてからだった。
この情報の収束した場所は、なんと外国通信社が複数入居する王府井のビルだったのだ。そこには通信社専用の複数の衛星通信アンテナが屋上に設置してあり、それぞれの通信社が所属する国が利用する通信衛星に向けられていた。これは巧妙だった。民主主義体制を敷く国家では、相当に確固たる証拠が無い限り、報道関係への強制捜査は簡単では無かったからだ。そして、外国通信社を隠れ蓑にした諜報/防諜活動は、とりもなおさず情報工作の起点である事をも意味していた。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
朝○新聞だったり共○通信だったりするんだろうか><
ふぇにっくす
2008/05/09 15:02
 広い南米大陸(離島まで)を縦横無尽に行動されている傍ら、傑作をモノされているのは本当に頭が下がります。
 大先輩である石原藤夫先生に、前にお書きの「朝鮮半島篇」のハードコピーをお送りしてあります。あちらは最近ネット環境がおかしくなって、文字化けが日常茶飯のこととなり、せっかくのものが読めないといわれましたので、事後承諾みたいですがあしからず。「三分の一ぐらい見ましたが、なかなか面白かった」というメイルが昨日とどいたばかりです。
 こちらもあとで整理(順番を)して、プリントアウトしたものを石原先生にお送りしようかと思うのですが、(マシンが何かわからないので、いつ復旧するか不明)もしまずければご一報いただければと存じます。
 伊笠摩耶

 
伊笠摩耶
2008/05/09 19:44
情報戦スゴス(`・ω・´)
アサピも一枚噛んでいたらうれしすぐるw
戦中の日本でも敵国とつるんでいたよね。
ねねたん
2008/05/09 22:02
ここでアサピーのお言葉
一発だけなら誤射かもしれないw
ねこだいすき
2008/05/09 22:11
伊笠様

あらら、お恥ずかしい。石原藤夫博士に送られたんでしょうか・・・・・
実は私の本業は石原博士の小金井での業績に立脚致しておりまして、赤道直下のこの国の電波伝搬では、石原博士の論文を何度か参考にさせて戴いたりしております。
我々無線屋にとっては、理論的バックボーンを担うお一人であります。SF作家としての業績以上に、我々には神様的存在でもあります。

しかし、私の駄文が石原博士のお目に止まる事があろうかとは・・・・想像すらできませんでした。前のものは、元々、書いた動機が「可能性」の提示を目的としていましたので、核爆弾の用法以外は、ほとんど深く公証しておりませんので、かなりインチキなもの(今書いているものはもっとインチキですが・・・)でした。いや、なんか身の置き所がないような感じで・・・・

私の羞恥心はともあれ、お礼申し上げます。お手数おかけしてしまったようで、恐縮です。
南瞑
2008/05/09 22:47
ねねたん様

実はこれでもオブラートに包んでいるんですよ。日本ではあまり判らないと思いますが、諜報関係の動きは想像もできないような所まで及びます。
私は数年前の日本大使公邸での天皇誕生日レセプションで、米大使館のアタッシェから、いきなり、この国に寄港する米海軍艦艇のガスタービンエンジンの整備について質問された事があります。その時はイスラエル系の航空機保守会社を紹介しましたが、どうして彼らが私の仕事が船に関わっていて、なおかつ、軍用ガスタービンの知識があると判ったのでしょうね・・・・・もちろん、そのアタッシェとは初めて会ったんですよ。ましてや私の住まい、仕事のホームグラウンドは、米大使館のある首都ではないのですが・・・
南瞑
2008/05/09 22:56
南瞑タソは特務機関に監視されているよねw
ねねたん
2008/05/09 23:47
宿泊先のホテルで「手違い」で豪華な部屋になったりベッドの上にプリチーな女の子がいて鏡の中の人がそれを見ているんですねw
ねこだいすき
2008/05/10 12:57

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