南瞑

アクセスカウンタ

zoom RSS 小説らしきもの、中国版:その39

<<   作成日時 : 2008/05/11 11:00   >>

面白い ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 4

その39:

北京軍区人民解放軍が攻撃行動を発起した頃、はるか後方の成都でも動きが発生していた。英軍が供出した、精鋭のグルカ兵特殊部隊3個中隊が夜間低空開傘で成都郊外に降下したのだ。そしてそれと前後して、発見できた移動式核ミサイルに対して、B-2爆撃機による、高高度からのGPS誘導爆弾による精密攻撃が開始されていた。特殊部隊はこの混乱に乗じて侵入、降下したのだった。成都に多いチベット族に人種的に同一と言って良い彼らは、装備の違いなど判らない一般人には、ほとんど疑いを抱かれない。大きな障害に出会う事無く、ELINTにより割り出された司令部建物に接近した。
司令部は成都軍区解放軍の駐屯地にあった。元々、成都軍区人民解放軍司令部だったが、今は北京軍区人民解放軍に成都軍区も合一されているため、北京軍区の司令部として使われていた。グルカ部隊は、駐屯地に接近すると、闇に紛れた浸透を開始した。駐屯地の規模は大きかったが、兵はまばらだった。ほとんどが前線兵力として攻撃に投入されていた。加えてB-2による攻撃が始まってからは、その対処に追われ、司令部には僅かな直轄部隊と警備部隊が残留しているだけだった。グルカ兵たちは、アルゼンチンのマルビナス紛争に参加した兵士がいまだに悪夢にうなされるという、ククリと呼ばれるナイフを有効に使い、音をほとんど立てずに警備の兵士達を排除していった。

グルカ兵たちには、中共の兵に対する感情的躊躇はまったく存在しなかった。元々、グルカはネパール王室の私兵だったものを、英国が植民地支配した当時、その山岳地での超人的な行動力に目をつけてリクルートしたものだった。だから、いまだにネパール王室に尊敬の念を抱く兵士は少なく無い。そのネパール王室を廃位に追い込んだ毛沢東主義ゲリラと、それを背後から操っていた、中国共産党に対して良い感情を持つはずが無かった。彼らは、司令部外部で捕獲した解放軍兵士から、すでに司令部内の配置を聞き出しており、ほぼ察知される事無く、司令部内部への侵入を成功させた。突然の侵入に対応ができない司令部内部の警備兵を排除しながら、指揮センターに進んだグルカ兵は、一気に突入し、瞬時に指揮センター、司令官公室などの主要部を制圧、最大の目的だった、核ミサイル発射指令用核通信機を奪取し、また核ミサイルの所在地データーを、持参した衛星通信装置で送信した。これを受けた国連軍司令部は、上空に待機していたF-117ステルス攻撃機による、対空拠点排除を開始、同時に国境付近で待機していた、CH-53ヘリ12機を長駆成都に向けて発進させた。さらに、送信されたデーターにより確認された、残存核ミサイルに対して、B-2による精密爆撃が行われ、北京軍区が掌握していた核ミサイルはその全てが機能を喪失した。

対空拠点排除により作り上げられた安全回廊をCH-53は空中給油を受けながら飛行し、成都解放軍駐屯地のグルカ兵が確保する回収点から、戦死者を含む、全ての特殊部隊隊員を回収、タイ領内へ向けて帰途についた。非常に鮮やかな特殊部隊による拠点浸透作戦だった。グルカ兵の受けた損害は、戦死4名、戦傷22名だったが、その大半が、着陸点確保の戦闘によるものだった。
短距離核を含む、北京軍区人民解放軍が掌握する核投射兵器が消滅した事で、北京軍区軍主力を包囲していた国連軍は、全面攻勢に出た。すでに包囲戦により消耗していた北京軍区軍にこれを支える力は残っていなかった。攻勢開始から2時間後、北京軍区人民解放軍前線司令官は指揮下全将兵に降伏を命じた。一方成都でも、最高司令官とその幕僚、支配下企業の重鎮などが特殊部隊の攻撃により殺害された衝撃から立ち直る事が出来ず、そこへ前線主力戦力の全面降伏の報が飛び込んだ事で、国連に対して交戦を停止、停戦について話し合いたいという通報を発していた。しかし、国連は停戦ではなく、降伏を勧告、受け入れない場合、攻撃行動を続行するとの返答を返し、これを成都司令部の最上位階級将校が受諾した事で、北京軍区人民解放軍の全面降伏が成立した。北京軍区は全面的に武装解除を受け、兵士は一時的に捕虜として拘束されることになった。

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
面白い 面白い

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
グルカ兵キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
現代のスパルタ兵と聞き及んでおります。
格闘戦だけならSASに勝てるかな?w
ねねたん
2008/05/11 19:18
二つ続けて読んだ。
今回も面白かったよ。
北京裁判になるのかなぁ。
yama
2008/05/11 20:13
ねねたん様

う〜〜ん、格闘技というよりも、超人的体力ですかね、彼らの特徴は。あたしがネパールに行った時雇ったポーター諸氏は、80Kgの荷物担いで、4000m超の高度の上りを普通の歩行速度以上で上がりました。それと行動の隠密性かな。アルゼンチンの連中と話すると、夜が明けて見たら、前後左右の陣地が全滅してるのに、まったく気づかなかった、なんて話がボロボロ出て来ますよ。マルビナス、サンカルロス戦に参加して、陣地に籠ってた兵士ですがね。

正面切っての白兵だと、あまり体が大きくないですから、それほど強い訳じゃ無いと思います。徒歩移動の速度が早いんで、浸透されるのを予測出来ないってのもあるかもしれないです。常識じゃ考えられない距離を徒歩で移動しますから。
南瞑
2008/05/12 22:30
最近もグルカ兵の一人がこんな武勇談を披露してくれてますw


●家族の目の前で40人もの屈強な男達に輪姦されそうになっていた少女をククリナイフ一本で救った男

35歳のグルカ兵士、名をヴィシュヌ=シュレスタという。ある日彼が電車に乗っていたところ、
突然、ナイフ、剣、銃で武装した40人の屈強な強盗たちが電車を襲撃、乗客から略奪を始めた。
彼はすっかり囲まれていたのだ。
 
ヴィシュヌは強盗たちが他の乗客から、携帯電話、貴金属、現金などを奪っているときは沈黙を守っていた。
しかしコトは動いた。強盗たちが彼の隣に座っていた18歳の少女に掴みかかり、無理やり服を脱がせ全裸にしてしまったのだ。
正面に座る少女の両親がどうすることも出来ず、哀れな娘を強盗たちが思いのままにしそうになっている。
この状況を前に、ヴィシュヌは決心した―こんなことはもう沢山だ―

「小さな女の子がは助けを求めて泣き叫んでいました。『貴方は兵隊さんでしょう?お姉ちゃんを助けて!!』」
とヴィシュヌは回想する。
「私は彼女が自分の妹のように思えて来ました。だからとにかく彼女を強盗の魔の手から救ったのです」

さて、ここからが盛り上がるところ。彼は持っていたククリナイフを引き抜くと、強盗達をちぎっては投げ、投げてはちぎりの大活躍。
結果、強盗たちは3人が死亡、8人が負傷、他のメンバーは皆逃亡した。
戦闘中、彼は左手にいくらか負傷を負ったが、今では回復しているそうだ。

こうして銃火器で武装した強盗数十人をたった一人で撃破退散させ少女を救ったそのグルカ兵の男は、インドの偉い人から表彰され、副賞として「インド国内の鉄道の無期限乗車券」を授かったのだとかw
推摩 一黙
2013/09/26 21:35

コメントする help

ニックネーム
本 文
小説らしきもの、中国版:その39 南瞑/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる